【参加者募集中】9月9日(月)より、哲学入門講座・現代哲学編がスタートします。

基礎から哲学を楽しく学ぶ哲学入門講座(古代・近代・現代)は、3ヶ月で古代〜現代にかけてのヨーロッパの哲学のエッセンスを紹介する、初心者におすすめの講座です。
9月は現代哲学編として、近代的人間像を批判し、言語学、文化人類学、精神分析といった人文諸科学の知見を参照することで、あらたな人間の条件を探求した現代哲学について学びます。 現在、参加者募集中ですので、ぜひお気軽にご参加ください!
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※各回のタイトルをクリックいただくと、Peatixのページが開きます。
第1回(9/9)「近代社会は理性的?~現代哲学に共通の問題意識について~」※見逃し配信あり
現代哲学に共通する問題意識は、近代社会や近代主義的な人間像を批判することにあります。現代哲学の起点となった、ニーチェ、フロイト、マルクスといった哲学者たちは、合理性や理性、発展的な歴史観といった、これまで人間の本質だとされてきたものを根本的に批判します。では、彼らが批判する「人間」とは何であり、この「人間」を前提に成り立っている近代社会の何か問題だったのでしょうか。これを理解することが現代哲学の根幹を理解するうえでもっとも重要になります。
しかし、時代をさかのぼれば、近代の真っ只中にいた哲学者カントもまた、例えば、オカルト的な霊視体験に関心を向けるなど、理性の枠に収まりきらない非理性的なものの存在を敏感に感じ取っていました。理性にはそもそも非理性的なものが含まれているというカントの視点は、現代哲学に直結する議論を含んでいます。
そこで今回は、近代的人間像や近代という社会が含む問題点を、理性と非理性という観点から考えることで、現代哲学の出発点について考えてみます。
第2回(9/16)「構造主義入門①:あらたな人間の条件としての言語(ソシュールの言語学を学ぶ)」※見逃し配信あり
近代的人間像を批判し、超克するのが現代哲学であるとすると、では、人間を人間たらしめる条件をあらたに見いだすことが課題となります。すなわち、19世紀後半以降の哲学や人文科学は、あらためて「人間とは何なのか」という問いに取り組みました。このとき、現代思想の多くが理論的に参照したのは、スイスの言語学者フェルディナン・ド・ソシュールの言語学でした。ソシュールが提示したあらたな言語観や言語理論は、とりわけ、1960年代フランスの人文諸科学で興隆することになる構造主義へと連なります。今回は、ソシュールの『一般言語学講義』からソシュール言語学のエッセンスを取り出すとともに、その言語理論が現代哲学に与えた影響を考えましょう。
第3回(9/23)「構造主義入門②:構造はいかにして人間を生産するのか?~マルクス・レヴィ=ストロース・フーコー」※見逃し配信あり
1960年代フランスを中心に、文化人類学、文芸批評、精神分析、哲学といった人文諸科学において、構造主義という運動が生じました。意識や主体性を前提する近代主義に対して、構造主義は、そのような人間の意識や主体性といったものが、個々人を超えた力関係や権力関係によって規定され、生み出された結果に過ぎないと考えます。構造主義の発想は、マルクスが提示する下部構造による上部構造(イデオロギー)の規定という議論にも通じるものがあります。今回は、レヴィ=ストロースの人類学、ミシェル・フーコーの権力論を参照しながら、構造主義の基本的な考え方をマスターし、近代主義が隠し持つ欺瞞性や危うさについて考えてみましょう。
第4回(9/30)「現代哲学の諸問題:気候変動問題から暴力を考える」※見逃し配信あり
現代の社会を一言で表現すると、それは「暴力の時代」であると言えます。2001年9月11日アメリカ同時多発テロ以降多発する、市民を巻き込むテロ事件、移民排斥運動、あるいはジェンダー差別といった現代の問題は、人間の暴力性の発露として捉えることができます。同時に、現代社会における社会構造や社会制度、あるいは報道やメディアには、暴力を覆い隠し、見えないようにする機能が構造的に備わっていると考えられます。今回は、現代における喫緊の課題である気候変動問題をケーススタディとして取り上げ、現代哲学の概念や発想を参照しながら、現代における暴力の在り方について考察してみましょう。
【講師】小林卓也(ソトのガクエン代表)
1981年京都生まれ。大阪大学人間科学研究科出身(人間科学博士)。専門は現代フランス思想。現在、京都産業大学、関西学院大学の非常勤講師として学生に哲学を教えるかたわら、哲学的思考や哲学的な生き方が現代においてもつ重要性を、一般の方々にも分かり易く伝える活動を行っている。哲学的思考コンダクター。
著書に『ドゥルーズの自然哲学|断絶と変遷』(法政大学出版局)、共訳書にジル・ドゥルーズ『ベルクソニズム』(法政大学出版局)他論文多数。
【オンライン開催】
◎Google Meetをもちいたオンラインでの開催となります。パソコンもしくはスマートフォン、タブレット等からご参加ください。スマートフォンとタブレットの場合、あらかじめアプリをインストールしておいてください。ダウンロードは下記のアドレスから可能です。https://apps.google.com/intl/ja/meet/
◎チケットを購入された方には事務局から、講座会場のURL等についてご連絡いたします。
※開催当日前日までに連絡がない場合は、お手数ですがinfo@dehors-org.comまでお問い合わせ下さい。
◎毎回の講座の模様は、講座終了後、限定YouTubeにて一定期間ご覧いただけます。
【参加費】
各回のみ参加(午前か午後をお選びください):4.000円
全4回通して参加(午前か午後をお選びください):14,000円
【参加資格】
◎資格や能力は必要ありません。
◎哲学や哲学的な考え方を学びたい方であればどなたでも参加可能です。
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