
【参加者募集中】知性をケアする技巧を学ぶ〜スピノザ『知性改善論』ゼミ(7月分)

いよいよ、佐々木講師(大阪大学/株式会社メタ)によるスピノザ『知性改善論』ゼミ(古典読解)7月分の参加者募集が開始されました! その場で本文を読みながら、講師がレクチャーしますので、初めての方も安心してご参加いただけます。ぜひお気軽にお越しください。
なお、初回7月4日(木)は、佐々木さんがこれまでの議論のまとめを紹介、参加者の方々からの質問に答える時間を設ける予定です。ぜひこれを機にご参加いただけますと幸いです。
詳細&お申し込みはホームページ、Peatixをご覧ください。
・HP https://www.dehors-org.com/koten-spinoza
・Peatix https://peatix.com/event/4029188
【講師】

佐々木晃也(大阪大学大学院人間科学研究科博士課程/ 株式会社メタ)
1989年 北海道生まれ。2013年にスピノザのことを知り、社会人をしながら独学を続け、2018年に大学院に進学。基本的な関心は、哲学的生、哲学するという行為、哲学者という生の様式。現在はスピノザ哲学に関する博論執筆に取り組みながら、並行して企業内哲学に関する調査研究をおこなっている。
https://researchmap.jp/koya.sasaki
【佐々木講師からのメッセージ】
奇妙な本です。まず完成していません。冒頭のモノローグがどんなジャンルの文章なのかもよくわかりません。しばしばその冒頭文章は若きスピノザの哲学的生の開始を印づけるものとして考えられたりします。さらに一般的にはこの本自体が、序文なき主著『エチカ』の序文として考えられたりもします。でもおそらくスピノザは『エチカ』の後にこの未完成の本を完成しようとしていました。だから『エチカ』の序文と言えるかは正直、怪しいです。じゃあ、この本はどんな本なのか。
端的に言えば、 知性がいかなる方法で改善され完成されねばならないか、という問いを扱っている本です。そしてこの問いを扱う知的営みは、『エチカ』第五部序文の冒頭箇所に従えば、「論理学」に属します。他方でその同じ箇所に従えば、身体がいかなる技巧でうまく働くようケアされねばならないか、を扱う知的営みは「医学」に属します。少し見えてきたと思います。この本はスピノザ自身にとっては、「身体ー医学」に比肩する限りの「知性ー論理学」の本であるはずです。だからこうも言えます。この本は、自分の知性をケアする技巧に関する本だ、と。みなさんと一緒に、スピノザ主義的なケア、スピノザのスピノザ自身に対するケアの技巧を感じながら、それを言葉にしていくこと、これがこのゼミでの私の目標です。
【テキスト】
バールーフ・デ・スピノザ『知性改善論』、秋保亘訳、講談社学術文庫
※テキストは各自でご用意ください。
【7月のスケジュール】
第1回(7/4)仮構された観念(2)(§58-65)
第2回(7/11)虚偽の観念(§66-76)
第3回(7/18)疑わしい観念(§77-80)
第4回(7/25)記憶と忘却(§81-90)
※当日のみのご参加も大歓迎です。
※ゼミの模様は録画し、一定期間、限定YouTubeでご覧いただけます。
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ソトのガクエンの哲学思考ゼミにご参加いただきますと、月額制で、佐々木講師担当の古典ゼミだけでなく、基礎ゼミ、シネマ読書会、表現スキル思考ゼミ、大学院進学情報&原書ゼミにもご自由にご参加いただけます。ゼミメンバーであれば、これまでのゼミのアーカイブをすべてご覧いただけますし、専用Discordにて他のメンバーの方々とも交流していただけます。
哲学思考ゼミのメンバーも随時募集しておりますので、興味おありの方は「哲学思考ゼミ」のページをご覧いただけますと幸いです。

